映画「アイランド」あらすじ

白い部屋。白い服の住民。そこは地球の大気汚染を逃れてクリーンで安全な共同生活を維持しているコロニーです。住民は徹底した管理の元に置かれ、毎日の軽作業もあります。男女は別々に隔たれて、共同作業の時だけ顔を合わせることができます。

リンカーン(ユアン・マクレガー)とジョーダン(スカーレット・ヨハンソン)はお互い惹かれ合う者同士ですが、公然と付き合うことはできません。コロニーでは、毎日抽選が行われ、当選すると順々に地上の楽園アイランドに行くことができます。リンカーンは今日も外れてガッカリです。でもジョーダンは当選しました。それは喜ぶべきことなのですが、ある日、リンカーンはコロニーの恐るべき秘密を知ってしまいます。

実は、そのコロニーは、保険会社がクライアントに臓器を提供する為の施設でした。コロニーの住民は全員、クライアントが求める時に臓器を提供できるよう健康に養育されているクライアントのクローンだったのです。リンカーンとジョーダンもクローンです。

そして、クローンはクライアントの求めに応じて、臓器を提供し死ぬ運命にあります。勿論、リンカーンとジョーダンも例外ではなく、当選してアイランド行きが決まったジョーダンは、目前に危険が迫っています。

リンカーンは危険を察知し、ジョーダンを連れてコロニーから脱出します。地上に出てみると、そこは大気汚染など無い世界でした。リンカーンとジョーダンは追っ手を逃れながら、自分達のオリジナル、即ちクライアントを探します。オリジナルに直接会って真実を確認し、生き延びる道を探しそうとします。

とうとうオリジナルと対面するリンカーン。瓜二つのオリジナルを前にして、リンカーンは自分がクローンであっても人格があることを再認識します。しかしオリジナルはリンカーンを一人の人間としては見ません。あくまで自分に臓器提供するクローンとして扱います。ここにオリジナルとリンカーンの対決が始まります。

最後はリンカーンが生き延びることになります。そしてコロニーの住民達が解放されて地上に出てきます。

映画「アイランド」感想

この作品は、臓器提供者であるドナーとしてクローンを育てる施設が舞台です。2005年作品ですが、現代にも通じる、とても重いテーマを扱っています。ストーリーだけ読めば、ちょとしたホラー映画にでもなりそうですが、ユアン・マクレガーとスカーレット・ヨハンソンが、生きる希望を力強く感じさせてくれます。

前半は、コロニーの真っ白いハイテクでクリーンな雰囲気を出しているので、陰湿な恐ろしさはありません。そして後半は、地上でリンカーンとジョーダンの逃亡劇に始まり、オリジナルとの対面と対決でアクションシーンがあるので、最後までハラハラドキドキです。

オリジナルとリンカーンがそっくりなので、どっちが本物か分からなくなります。私的には、オリジナルの性格が悪過ぎて、文句なくリンカーンを応援します。クローンから臓器提供を受ける為に、保険会社に高い保険料を支払ってるんだみたいなオリジナルの横柄な態度が嫌いです。

リンカーンを一人の人間として見ないオリジナルをユアン・マクレガーが一人二役演じています。嫌味たっぷりなオリジナルが見事です。そしてスカーレット・ヨハンソンですが、とても綺麗です。でも、この映画では、まさか現在の強いヒーローになるとは思いません。それくらい透き通った美しさがあり、少し線が細く、守ってあげたくなる女性を演じでいます。

評価は星5です。臓器提供という難しい社会的なテーマを扱っており、臓器提供とクローンの人権を真正面から描いた稀有な作品だと思います。深刻で暗くなりがちなテーマを、SFアクション映画として昇華させています。臓器提供やクローンに興味のある人も無い人も、沢山の人に見て貰いたい作品です。